英語を「話せる」ようになる最初の一歩
「日本人は文法が得意」?
これ、たまに聞きます。
私自身にはこの言葉、痛いほど響きます。
私は学生時代(もう十年近く前の話です)、英語の得意な人間でした。
受験のために文法を叩き込まれました。 それはもう、練習問題練習問題の毎日。
なので、カナダの語学学校に行った時も、文法で大きくつまづくことはありませんでした。
ただ、同じ学校にいた沢山の日本人のことを考えると…
みんながみんな文法できるわけではないのでは?と。
そもそも何をもって文法が得意と言っていいのかわからないところもあるんですが。
カナダは日本人留学生に大人気。
どこの学校にも結構な数の日本人がいるかと思います。
でも、初級〜中級に集中しているんです。
一方、カナダは南米系の学生さんにも人気で、ブラジル人やメキシコ人もいっぱいいるんですが、彼らは比較的初級〜上級に満遍なくいる。
なぜ日本人は下のレベルのクラスに集中するのか?
また、南米系の生徒は、どんどん英語を吸収して言って、すごい速さで成長していく。
語学学校の一般英語クラスはずっと通っていると自動的にクラスが上がっていきます(テキスト一通り終わってしまうから)。
なので、Elementaryで始めた場合でも半年もいればIntermidiateやAdvancedで卒業!なんてこともあります。よくあります。
でも、その人の英語が本当にそのレベルなのだろうか、と思うことはよくありました。
特に日本人の生徒について。
もし日本人がもともと文法を知っているなら、なんでそれを生かせないのかな、と。。
その話、本当?と思っていました。
でも、自分自身、日本の文法重視の英語教育を知っているので、話としては不自然はないなぁと感じていました。
最初はHello, Thank you, Yes/Noしか喋れない?
「ホストファミリーが何言ってるか全然わかんなくてThank youとYesだけで初日は乗り切った」なんてよく聞く話です。
大丈夫です、ほんの一週間で耳は慣れてきます。
ホストファミリーとの人間関係もできてきます。
でも、生活は慣れても、英語は?
単語しか出てこなくて、スタバで注文するのもしどろもどろ?
(スタバの注文は意外と難しいです!笑 商品名が上手く発音できなくてなかなか伝わらない。 )
この単語の羅列だけっていうのが、初級学習者の最初の壁だと私は思っています。
なるべく早く抜け出したいところです。
そして、闇雲にインプットを増やしても、たとえ海外に住んでも、壁を越えるには非効率です。
カフェで、”Coffee, please.”とだけ言ってももちろん通じますが、”Can I have a coffee?”っていうとほんの少しこなれ感が出てきませんか?
ここからスタートです!
文章を組み立てる練習をして、癖をつける
多分、日本人の留学生たちはたしかに文法を知ってるんです。
主語の次は動詞、みたいな。canとかmustとか。
でも、「聞いたことがあるけど使えない」みたいな感じです。
「知ってる」と「使える」の間には最初は高い壁がそびえ立っています。
これが心当たりのあるひとは、使ってみましょう!
えー、それができたら苦労しないわ、ってかんじですよね。大丈夫です。
心の中なんで。
海外に行かなくてもできる練習です!
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 単行本
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この本は中学校レベルの英語を実際に使えるようにするための本です。
日本語の簡単な文章が左ページにあって、それに対応する英文が右ページにあります。
This/that/these/thoseとか(意外と言い間違えてしまう)そういう基礎的なところから訓練できて、5w1h(what, when, where, why そしてhowの5つの疑問符)の使い方、完了形、関係代名詞など、バランスよくカバーされています。
私は電子書籍で買ってしまったのですが、本の構成上、左右ページを見比べながら一文ずつ進んだほうがいいと思うので、紙の本を買うことをお勧めします。
オススメpoint
・言いたいことを英語で出力する訓練になる
・文法をバランスよくカバーしている
・単語が難しくない
・書いたりせずに頭の中で考えるだけでOK、繰り返して身につけられる
注意点
・文法の説明は載ってないので、文法書は別に必要orある程度理解していること
・単語はそんなに増えない
この本に載ってる文章を会話で使いこなせるようになったら、なかなかの英語上級者だと思います。
最初はこんなの日常会話で使う?ていうか使えないよ〜と思われるかもしれませんが、はっきり言って
使います。
慣れれば使えるようになります。
ちなみに、私も買ったと言いましたが、実は全然使いませんでした。
(でも初級の人には最高の本だと思っている)
なぜなら、同じようなことを別の本でしていたから。
絵で見てパッと言う英会話トレーニング 海外旅行編 (語学書 単品)
- 作者: Nobu Yamada
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2011/08/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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もう何年も前に、海外旅行にいく前に買って、それからずっとちょくちょく旅行前とかに読んでいた本です。
瞬間英作文より、実用的かつ具体的なシチュエーションに合わせた本です。
文法の勉強には正直ならないかもしれませんが、「文章を口から出す」練習には良いです。
自然かつ丁寧な言い方も学べるところがお気に入りです。
オススメpoint
・旅行中に実際使いそうな単語、表現が学べる
・質問やお願いなど、会話において重要な表現を身につけられる
・絵があるから直感的に英語で考える練習になる
注意点
・内容は旅行に特化していて偏りあり
・表現は文法的には難しくないかも
・瞬間英作文と同じく文法の解説はない
ちなみに、この本の回答はあくまで一例で、表現はもっと色々出来ると思います。
なんて言えばいいか全然わかんない、という人にはとりあえず覚えてしまうというのもアリですね☆
「日本の英語教育は文法重視でアウトプットが足りない」とよく言われていますが、私も概ね同意します。(今の学校教育については詳しく知りませんが、私の時代は)
まずは、こういう本で英語の文を組み立てる訓練を始めるのがいいと思います!
せっかく覚えた文法を、少しの練習でグッと実用に近づけてみましょう!
癖が付いたら自分一人でもできる
これらの本は、最初は有効です。
自分でこうかな?と考えながら英語をアウトプットし、答え合わせしてみてください。
でも世の中にはそれだけでは言い表せないことがたくさん。
いずれ、自分で「これ英語でなんていうんだろう」「こういう時なんて言うのかな」という疑問が生まれてくると思います。
そしたら誰かに聞いたり、辞書やインターネットで答えを探してみてください。
この本たちのいいところは、英語で考える癖をつけるきっかけになるところ。
言語学習はなが〜〜〜い道のりですが、効率的なスタートダッシュは大切です!
英語を「知っている」から「話せる」ものへと意識を変えていきましょう。
というわけで、今回は留学前、旅行前はもちろん、学校の外の英語学習の第一歩としてやって見ていただきたい勉強方法でした!
興味持たれたら本屋さんで見てみてくださいね。