飴のことば遊び

語学や旅のこと、やったことや思ったことを書いています。

TOEICの勉強をして自分のクビを絞めることなかれ

「英語の勉強しようと思うから、とりあえずTOEICの勉強しようかと思って!」

この3ヶ月で3人から聞いた台詞です。

 

いや、待てと。やらないよりはやった方が遥かにいいけれども、せっかくやるならそうじゃないだろと。

 

ちょっと考えてみてほしい。そんな話です。

 

前提として、私にその話をしてくれた子たちは、みんな教科としての英語は苦手ではなかったと思います。二人はむしろ恐らく得意。

 

そもそもTOEICって英語のレベルを測るもです。英語の勉強の手段にするものでは無いと思います。

 

そして彼女たちの英語を話せるようになりたい目的って、「仕事で使う」とか「旅行先でつかう」とかなんですよ。

アウトプットできるようにならないといけないやつやーーーーん! 

 

TOEICで測れる英語って、ビジネスっぽいボキャブラリー、リスニング、インフォメーションを読み取る力、とかでしょうか?

でも実際に私たちが必要とする英語は、もっと日常的な表現から、本を読んだりすることまで、幅広いわけです。

TOEICの問題集を解いたところで、必要な英語を学べるのでしょうか?

 

英語のドラマを毎日見るとか、英語の記事をネットで読んでみる方が、きっと多少なり実践的な英語を学べるのではないでしょうか。

 

それと、もうひとつ問題なのが、TOIECのテストは対策し易すぎること。

問題のパターンが少なすぎる。

 

ただ、TOEICでも受けてみようかな、そのための勉強しようかな、という彼女たちの気持ちもよくわかります。

だって一人で勉強してると、自分の力が伸びているのかわからないし、モチベーションが続かないんですよ。そこで、点数っていうわかりやすい物差しで英語力を測れるものを使いたくなるんですよね。

 

 

これって日本の教育の悪い影響じゃないでしょうか。

受験に向かって、いつも英語力を点数を通して見てきた私たち…自分が出来てるかどうか、客観的な指標がほしい!

しかも真面目だから、机に向かってカリカリやったほうが、勉強してる感がでて安心なんでしょうね…。

 

切ない!

真面目が故の誤った方向への努力!!

 

 

語学力は総合的なものだから、少なくともTOEICのようなリスニング・リーディングのみのテストでは測れません。そして、TOEIC用の勉強をしても実践的な英語力をつけるのは難しいと思います。

 

かくゆう私はTOEIC940点ですが、話したり書いたりするのはあんまり早くないし(なにと比べて、ってないですが早口で英語喋ることはあんまりないです)、自分の発する語彙もわかる単語数に比べると全然少ないです。テスト問題の音声だとかなり聞き取れるけど、ネイティブのおしゃべりでは早かったりスラングだったり、単に単語がわからなかったり、理解できないこともあります。

正直にいうと、「英語を話せます」とは言いますが、ネイティブレベルか、とか言われるといや…ってなります。

で、多分対策すればもう少しくらい取れるんじゃないかなという気もするんですよ。

取ってから言えって話ですが。

学生の頃、数ヶ月で100点以上上がったことがあるし、テストにおいて「形式への慣れ」はかなり大きな要素かなと思います。

 

だから、TOEIC用の勉強をして点数が上がっても、イコール自分の英語力が上がったぞ!とはならないんですよね。

逆に、TOIECの点数は高いのに、話したり書いたり、普段の姿を見ているとイマイチ…なんてことが起きて、むしろ苦しい状況に陥るかも!(昔の私のように!)

 

なので、勉強する時は自分の伸ばしたいところ、足りないところを常に意識して、必要な勉強法を考えましょう。

 

 

TOEICを受ける意味がないとは言いません。今の日本では就職の時はどこもTOIECの点数を参考にしてくれるので。

実際、英語ができる人が受ければ高い点数を取れるものだとも思います。

 

だから、TOIECは勉強の方法ではなくて、あくまで参考程度に受けてみてもいいかもしれないですね。というか、受けるなら(仕事で点数が必要とかでなければ)それをお勧めします。

 

以上、本当に英語勉強したい人に向けてでした。